FP資格は計算が苦手でも取れる?

生活をしていくために欠かせないのが「お金」。

やりたいことを実現し、人生設計をしていく上でお金の問題は避けて通れません。

 

小さいころから計算が苦手で、数学の授業はやる気が起きず、社会人になって数学のテストから解放されたと思っても、お金の心配はついてまわります。

計算が苦手でもFP資格に関心がある方はそういうタイプかもしれませんね。

 

では、計算が苦手でもFP資格は取れるのでしょうか?その可能性を探ります。

 

 

FPは家計に関するお金の専門家

FP(ファイナンシャル・プランナー)は、人生の夢や目標をかなえるために総合的な資金計画をプランニングする専門家です。

家計にかかわる不動産や保険、年金など幅広い知識をもとに、相談者の夢や目標が実現するようにサポートします。

 

お金の相談と聞くと、投資や資産運用の相談が中心というイメージをもたれがちですが、実際は家計や住宅などのあなたの身の回りにある資産に関する相談が中心になります。

他にも住宅購入資金を貯めるための家計の見直しや、老後資金をどう捻出するかなどの相談もあります。

 

このように、さまざまな方のお金に関する相談に応えるため、FP資格で学ぶ科目は多岐に渡ります。

 

具体的には次の6分野です。

 

  1. ライフプランニングと資金計画
  2. リスク管理
  3. 金融資産運用
  4. タックスプランニング
  5. 不動産
  6. 相続・事業承継

 

そんな専門性の高いFPですが資格を取得しているのは、金融機関や保険会社などに勤務する方や独立開業する方ばかりではありません。

現在は、一般企業の会社員や大学生、専門学校生、高校生、主婦が就職・転職を目指して取得するケースが増えているのです。

 

つまり、資格取得の勉強を始めるにあたって、実務経験や専門知識は必要ないということですね。

 

では、どうして普通の人でもFP資格が取れるのでしょうか。

 

 

計算問題はそれほど多くない!

これが理由です。

 

  • FP技能試験で出題される計算問題は数問程度と多くありません。
  • 数学で使うような複雑な計算式も必要ありません。
  • 公式と決められた係数を理解していれば、解答できるのです。

 

さらに、試験では電卓の使用が認められているので、計算が苦手でも頭を悩ませることはないでしょう。

 

つまり、試験では計算力より電卓を使いこなすスキルの方が求められる、ということですね。

 

大切なのはお金の流れをつかんで活かす力

計算が苦手だから…と悩む必要なんてありません。

大きく全体をとらえることが大切なのです。

 

そして、全体像をとらえるためには、広い知識が求められます。

広く浅くです。

 

では、すでに紹介しております6分野の学習項目でいったい何を学んでいくのか、簡単に解説していきます。

 

(1)ライフプランニングと資金計画

進学や就職、結婚、出産、マイホーム取得、退職後の年金生活まで、お金が必要となる重要な場面で資金計画を立てるための知識を学びます。

 

実生活に関わる内容ですので、多くの方がすんなり理解できる科目でもあります。

この科目から、学び始めるのもありです。

 

 

(2)リスク管理

読んで字のごとくですが、ケガや病気、事故、火災や水害、地震など災害などのリスクに備えてプランニングするための知識です。

この科目も実生活ですぐに活用できる内容となりますので、理解しやすいと思います。

 

(3)金融資産運用

いまでこそ株や投資信託といった言葉をよく耳にしますが、少し前まで一般人には敷居の高い雰囲気がありました。

その理由は、金融商品について詳しく学び、資産運用に必要な知識を身に付けます。

 

(4)タックスプランニング

節税や税金対策について学びます。

年々税制が変わるので、最新の税制をチェックすることが必要です。

 

(5)不動産

不動産の評価の仕方や活用方法を学びます。

日本では金融資産より不動産を所有する方が多く、相続とも関係するのでとても重要です。

 

(6)相続・事業承継

その名の通り、財産や会社などの大切な資産をスムーズに引き継ぐために、必要な知識を身に付けます。

 

 

以上のようにFP資格で学ぶのは、お金を計算することより、人生で必要となる大まかなお金の流れをつかみ、これからの生活設計に活かすことが中心です。

経理のように1円単位まで数字を合わせる正確さが求められるものではありません。

 

 

3級レベルから徐々にステップアップできる!

FP技能検定はレベルに応じて3級、2級、1級の技能士試験があります。

 

3級は基礎レベルで、「介護保険に加入するのは何歳?」「公的年金は何歳から受け取れる?」など日常生活に密着した内容がメインです。

設問も択一式なので解答しやすいでしょう。

 

2級になると家計の収支を見るキャッシュフロー表の作成や、住宅ローンの返済方法、金融商品の利回りや運用方法などより具体的な設問になります。

 

計算問題もありますが、高度な計算式を使うわけではありません。

自分ごととして考えて取り組むと、テスト問題でも抵抗なく勉強できるはずです。

 

FPの仕事はコミュニケーション力が重要

FPの仕事は家計に関するお金の専門知識を活用し、依頼者の相談内容に応じたマネープランを提案することがメインです。

FPに求められる資質は正確な計算力より、相手の立場になってマネープランを設計する提案力と、的確に伝えられるコミュニケーション力が大切です。

 

もし、実務で対人スキルやコミュニケーション力が不足していると、依頼者の信頼は得られないでしょう。

逆にそのスキルがしっかりしていれば、計算が多少苦手でもFPの仕事をこなす力は高いと言えます。

 

まとめ:FP資格取得で計算の苦手意識を克服!

数学や計算が苦手でも、目的意識を持って学習に取り組むことで、多くの受験生がFP資格を取得しています。

 

小学生の頃から算数が苦手で、受験のときにも苦労した方が、仕事に役立つようにとFP資格取得を一念発起。

2ヶ月の勉強で3級に一発合格したケースもあります。

FP資格取得に成功できれば、計算や数字への苦手意識を克服し、人生のステップアップも可能でしょう。