ファイナンシャルプランナー(FP)の業務内容

ファイナンシャルプランナー(FP)の仕事は、個人を中心とした顧客に対し、資産などの情報を基に、今後の人生における資金計画を立てるとともに、適切なアドバイスをする仕事です。

お金の専門家的な響きのある仕事ですが、お金といっても「生活に関わるお金の計画を立てる専門家」といったほうがいいでしょう。

 

ファイナンシャルプランナーには、いくつかの資格が存在しますが、よく知られているのは「ファイナンシャル・プランニング技能士(FP技能士)」の資格で、こちらは国家資格です。

この資格がなくてもファイナンシャルプランナーの仕事はできますが、やはり専門的な知識が必要な職種なため、資格を取得することで信頼度は格段に上がります。

 

この記事では、ファイナンシャルプランナーの仕事内容や役割についてご紹介します。

ライフプランの相談

ライフプランは、生涯の生活をプランニングすることです。

ファイナンシャルプランナーは、顧客とともに、現在の貯蓄などの情報を基にして課題を見つけ、どうしたら解決できるのか考えていきます。

 

ライフプランでは、結婚、マイホーム、子供の教育、自身の老後の生活など、人生におけるさまざまなイベントを考慮してお金の計画を立てます。

 

ライフプランの基となる情報は、貯蓄だけではありません。顧客の現在の収入や支出の状況、家族構成なども考慮します。

これらを基にライフイベント表を作成することで、「個々のイベントにかかる費用」や「キャッシュフロー」が見えやすくなります。

ファイナンシャルプランナーは、顧客の情報を詳細に検証し、一人ひとりの顧客に特化したライフプランの作成と提案を行います。

 

提案の内容は多岐にわたりますが、住宅ローンの利用方法や、火災保険、生命保険の加入や見直し、不動産の売買などに関する提案をすることが多いようです。

また、顧客の多くが働き盛りの3050代の会社員です。

 

資金計画の相談

ファイナンシャルプランナーは、顧客が思い描いていることを将来、実現できるよう、資金計画についてのアドバイスも行います。

顧客のニーズをしっかりと理解し、貯蓄や不動産、保険などに関するアドバイスを行いつつ、顧客の目標や夢を実現する手助けを行います。

 

日本FP協会では、「ファイナンシャル・プランニングは、総合的な資金計画を立てることで、顧客の夢や目標を実現するための方法」とファイナンシャルプランニングを提議しています。

 

保険

保険の分野では、保険加入の必要性などについての基礎的な相談が多いようです。

新たに保険に加入する際に、本当に自分の状況に合った保険なのかを確認するため意見を求められる、といったこともあります。

 

現在の保険の加入状況や貯蓄などの情報を基に、保険の見直しの提案を行うこともあります。

ひと口に保険といっても多岐にわたるため、ファイナンシャルプランナーは、各社から販売されている保険商品の特徴などについても知識を持つ必要があるでしょう。

 

不動産

不動産の分野での相談も、さまざまなものがあります。

数が多いのは不動産投資に関する相談ですが、中でもマンションの投資に関する相談が増えているようです。

 

マンションへの投資は、初期費用やローンの設定などについて、実際の不動産の価格とともに考えて、投資の是非を決定すべきですが、購入後の費用のことで投資について悩んでいる人も多いようです。

 

ファイナンシャルプランナーは、物件それぞれに異なる管理規約の内容なども考えながら、適切な提案を行う必要があります。

 

投資(ポートフォリオ)

ポートフォリオは、かんたんにいうと、金融商品の組み合わせのことです。

運用している商品のバランスを検討することともいえます。

 

ポートフォリオに関するアドバイスを行う際にファイナンシャルプランナーが気をつけなければならないことは、利益を求めるのではなく、あくまでライフプランを実現することが目的であることをしっかりと意識することです。

ポートフォリオとは異なる内容で相談に訪れる顧客に対しても、ポートフォリオの分析を行います。

 

たとえば、リスクの高い商品ばかりで運用している顧客に対しては、安全度の高い商品の比率を高めるよう、バランスを重視してアドバイスすることが重要です。

 

老後のセカンドライフ

セカンドライフに関する相談は、主に定年を迎える個人事業主や会社員の方から寄せられることが多いようです。

高齢化する日本では、老後の暮らしを不安視する方が増えています。

 

 

ファイナンシャルプランナー(FP)の役割

ここまでご紹介してきたように、ファイナンシャルプランナーの役割は、シンプルに説明すると、「ライフプランを立てるのに必要な情報をまとめ、顧客の立場になって、顧客が直面している問題の解決や、顧客の目標を実現すること」だといえます。

長期的な視野で情報を精査し、最善のアドバイスや提案を行うことが大切です。